QC(Quality Control)は、直訳すれば品質管理です。何となくイメージが湧きますが、しかし、いざQC活動の話となると、グラフの書き方・見方の話だったり、あるい改善活動の話だったり、はては会社の方針管理の話だったりと、捉えどころがありません。そこで、QC検定等で触れられる「品質」や「QC」の考え方とその関連について、雑多な話題を誤解を恐れず書きたいと思います。また、身近な業務の問題を品質技術を使って解決する方法についても書きたいと思います。
製造業を想定した話題が多いと思いますが、考え方自体は特に業種を限ったものではないと思います。
標準化
ISOの定義を要約すると、標準化とは「問題に対して、与えられた状況を最適な程度の秩序を得ることを目的として、共通に繰り返して使用するための規格を作成し、実施していく活動」です。
また、標準化によって作成されるのが規格です。規格とは「諸活動または、その結果に関する規則、指針などを定め、合意かつ承認された文書」を呼びます。工業標準化の規格には以下のものがあります。
- 基本規格:用語や記号などの規定
- 方法規格:試験方法、分析方法などで満たすべき要求事項
- 製品規格:製品が満たすべき要求事項
工業標準化には適用範囲により以下のものがあります。
- 国際標準化
- ISO(International Organization for Standardization):国際標準化機構
- IEC(International Electrotechnical Commision):国際電気標準会議
- 国家標準化
- JIS(Japanese Industrial Standards):日本工業規格
JISは団体規格になります。
社内標準化
製造業では一般的に品質の向上や安全確保、生産コストの低減、開発期間の短縮を目的に社内標準化が行われます。
その他の標準
規格ではないですが、市場・業界で実質的に標準として扱われている規格をデファクトスタンダード(de facto standard)呼びます。これに関連して、公的機関の規格はデジュールスタンダード(de jure standard)と呼びます。